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2017年1月14日および15日、東京都は池袋にあるナンジャタウンの謎解きアトラクション「ナンジャ探偵団」で遊んできました。

 

case2:【第1章】消えた少女を探せ!
case2:【第2章】大人たちが消える街

 

今回は13日に解禁されたばかりの新シナリオと未プレイだった前章の豪華2本立て!ちなみに前作「case1:言語喪失事件」は2013年に挑戦・解決済みです(※)。4年前は最後の難問“キーワードB”にめちゃくちゃ苦戦しましたが今回は…?「好きな出版社は東京創元社!」を公言するに恥じない推理力で解決を目指します。

 

ミステリー小説の読書量は実際の推理力に比例するのか。
これは読書が趣味のとある探偵による2日間にわたる“調査”の記録である――。

 

 

 

※現在、公式サイトにて事件の全容(解答)が公開されています。

 

「CASE1:言語喪失事件」解答編:
http://www.namco.co.jp/tp/namja/attraction/tanteidan_sol01.html

 

 

 

調査報告1 テンテンテンテーン


 

2017年1月14日。捜査1日目は未プレイだった第1章からスタート。余談だがキット購入(1つ)に別途1000円が必要である。前日13日に第2章が解禁されたばかりのためか、同じようにキットを持ってまわっているゲスト多数。調査報告ポイントはそれゆえ一部やや混雑気味だった。

 

依頼人は1人の老婦人。ナンジャタウンである少女が行方不明になったという。少女が残したとされる謎のメモを頼りに足取りを追うと、彼女の失踪にはある壮大な“計画”が関わっていた――。

全体的な印象として前作よりもコンパクトに感じる。前半は特に詰まるような場面もなくサクサク進んだ。謎解きの種類は暗号・パズル系だが、正直、謎解きよりも難問なのが指定場所を見つけること。地図はもちろん土地勘がないと相当歩きまわされる。探偵たるもの頭よりまず足での調査が大事、ということか。

 

キットを持って歩いているとスタッフの方々が「探偵さんがんばってください~^^」と声をかけてくれたりするのも魅力的な演出。そんなアットホームなナンジャタウンだからこその謎解きアクションもあったりして…こういうの新鮮でいいなぁ。

 

謎そのものの難易度は易しめだが終わってみれば最初の感想は「油断もスキもねぇ…!」。覚えきれない情報はメモや写真に撮ることを推奨する。筆者の場合、後半ちょっとした気のゆるみが数十分のロスを生み、最終的にスタッフにヒントを訊くほど詰んだ。

 

 

 

個人的に気になった点。

 

え、今回もののけ番外地に行く機会多くない?

 

アトラクションとは別に驚かせる仕掛けが多数あるエリアなので、暗がりや大きな音が苦手な方はここに注意。他人が起動した仕掛けにまで声出してビビった。あのとき居合わせた子供たち、女の子たち、スタッフのみなさん別方向から驚かせてしまってすまんな。

 

ところで昔はもののけ番外地ってテーマソングみたいなものがあったはずなのだが廃止されたんだろうか。「ここっは もっののけ ばっんが~いち~♪」みたいなやつ。大人になってからもののけ番外地がこわすぎるのでテーマソング早急に復刻してください。現場からは以上です。

 

 

 

16時入園で夕食をはさんだりしたのでこの日は調査も大詰めというところで時間切れ。閉園10分前になってやむなく帰宅を余儀なくされる。キットは日をまたいでも使えるので翌日はこの続きから。閉園準備が進む園内で突如盛大に「テンテンテンテーン♪」とWindowsのシャットダウン音が鳴ったのワロタ。年代物じゃん。ナンジャタウンの庶民的なクオリティを隠さない姿勢を愛おしく思いつつ本日の調査報告を終了する。

 

 

 

調査報告2 推しにまさかの設定


 

2017年1月15日。調査2日目は第1章の続きからリスタート。自宅にキットを持ち帰ってうんうん唸りながら考えに考えて導いた答えを入力…正解!どうやらこれが最終問題だった模様。さすが最終問題だけあってこれはちょっと時間を要した。

 

最終報告所で正解するとエンディング映像が。謎解きもさることながら、ストーリーとしてもラストで行方不明の少女、依頼人、協力者の存在と登場人物がきちんとつながり、なかなかおもしろかった。彼女、随分と大胆な行動に出たなぁ。

 

 

 

無事に事件を解決し、ふたたびキットを購入して第2章へ。

 

ナンジャタウンで新たな怪事件が発生。大人たちが1人また1人と次々行方不明になっている…?まずは蕎麦屋の主人を捜索するため聞きこみをはじめると、パン屋の主人がなにやら怪しい行動をしていたらしく――。

公開終了したcase1も含めると難易度はこんな感じ。

 

難問  case1 ≫ case2【第1章】> case2【第2章】  簡単

 

回を重ねるごとに易しくなっていくとはこれいかに。ただ、単純に好みでいうと第1章よりも第2章のほうが好きだ。謎解きアクションもバリエーションが微増したし、ミスリードや思いこみをまんまと利用された問題もあったし。黄色のメモの問題と最後の問題にはなかなか感心した。

 

 

 

※以下、ストーリーに関わる発言をしているため【 】内は白字表記とさせていただきました。ネタバレを含みますので各自任意で該当部分を反転してお読みください。

 

 

 

第1章である意味強烈な印象を残していった【ミツイ】がまさかの【イケメン仕様&既婚者設定】で笑ってしまった。渦中の蕎麦屋の主人も予想外に若すぎる顔だったし。

 

次回【真人はプロフェッサーKの息子でもあると判明!母の昏睡中に父の陰謀に共鳴してしまって闇落ち】という展開になるのではないかと予想しているが、さて最終章はどうなる。解禁がいつになるかまだ情報はないが次回の最終章も解禁され次第遊びにこよう。次はもうちょっと難易度高めになっているといいなと期待しつつ本日の調査報告を終了する。

 

 

 

探偵にもっとも必要なものはなにか


 

というわけで、土日2日間にわたって謎解きをしてきましたが、無事に2つの事件を解決することができました。東京創元社好きのメンツは保たれた。以下、総括です。

 

・暗号やパズル系の謎解きで難易度は低め。
・謎解きよりも指定場所を見つけるのに骨が折れる印象。
・推理力よりも洞察力、記憶力、情報処理能力を問われる。

 

まずなんといっても疲れました。当日はうっかりヒールを履いていましたが帰りは足裏がまぁ痛いこと。一気に解こうとせずに適度な休息をとることも大切ですね。

 

犯人当てやトリックを推理するような内容ではありませんが、暗号解読、聞きこみ、人物や現場周辺の観察など…ある意味リアルな探偵気分が味わえるまさに“体験型”の謎解きといえるでしょう。

 

ミステリー小説の読書量は実際の推理力に比例するのか。

 

この2日間の謎解きをふりかえってわかったこと。それは、探偵にもっとも必要なものは推理力ではない、ということです。探偵にとってもっとも必要なもの。それは――、

 

 

 

体力。

 

 

 

参照:
ナンジャ探偵団│アトラクション│ナンジャタウン
http://www.namco.co.jp/tp/namja/attraction/tanteidan.html

 

2017年8月9日に加筆修正しました。

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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。