2021年5月の大型連休はやっぱりほとんどの時間ゲームをしていた。ボードゲーム、オンラインのリアル脱出ゲーム、PS4。

 


 

ボードゲームは『トゥー・ルームス』という作品がおもしろかった。

 

2人のプレイヤーが協力しながら吸血鬼・マントを負傷させ、ニーナを助けださなければいけない。外箱まで使う(!)無駄のないシンプルなルールながら「目を閉じる」という行為がいいエッセンスになっていて、将棋やオセロみたく二手三手先を読んだり過去の手を予測したりしなければならず、相手プレイヤーと相談はできないが相手の意図が読めたときにはたしかに「協力している」手ごたえがある。もちろん、こんなにそばにいるのに意思疎通が図れないもどかしさや寂しさも。

 

2人協力型のボードゲームってたぶん『オニリム』以来だ。競うあうばっかりで協力するゲームはなかなか少ない。友達のいない平和主義としては、2人協力型のボードゲームがもっともっと普及してほしいところ。

 

 


 

PS4では『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』が、エグかった

 

おもしろかったとかすごかったなんてレベルじゃない。エグかった。正解・不正解の二極論ではなく、なにが正解かはわからない。というか正解はない。正解だと信じるしかない。正解だと信じて選択したことには責任を持たなければならないところに人間の本質を見るような物語。これが、やらなくてもいいサブクエストのレベルにまで適用されるむごさ。

 

思考実験の意味は本来こういうところにあると思うのだけれど、一般人はつい状況の特殊性に注目して議論しがちで、それは哲学とは違うんだよなと思った。

 

マルチ・バッドエンドと呼ばれるまでに主人公や仲間たちを追いつめられるのは、むしろ自分の創作物をよほど愛していて、それこそ一人ひとりを人間として扱っていなければできないことだと思う。バッドエンドをつくりだす側の精神的負担ははかりしれない。ヨコオタロウが世間で鬼才と呼ばれるゆえんは、個人的には、そういう創作者としての狂気性にあるんじゃないかと思うなど。

 

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佐々木 麦 Sasaki Mugi
読んだ小説の感想や考察を書いています。好きが高じて元小説家志望なので、一篇の物語のように心躍る記事が書ければ。ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれます。小説の他に哲学、美術、神話などの学術本も好きです。