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割引の計算ってどのようにしていますか?

 

たとえば1000円の3割引の場合。
私はまず1000÷10で1割あたりの値を出します。
次に3割引ということで×3=割引の価格は300円。
最後に1000円-300円で割引後の価格は700円ですね。

 

父にはこれでは要領が悪いと言われるのですが、
子供の頃からこれで計算していたものですから
他に簡単な方法があるとわかりつつやめられません。

 

ちなみに消費税も100円あたり8円or1000円あたり80円、
ここから四捨五入とかでもうざっくり計算しています。
今の8%は計算しづらいので5%に戻ってほしいです。

 

そんなわけで今回はお金の計算のおはなしです。
青木祐子氏『これは経費で落ちません!~経理部の森若さん~』読了です。

 

 

 

お仕事小説…?


 

 

森若沙名子、27歳、彼氏なし。
入社以来、経理一筋。
きっちりとした労働と、適正な給料。

 

過剰なものも足りないものもない、
完璧な生活をおくっている、はずだった。

 

最近、
そんな気配のなかった同期に恋人ができてしまい、少し迷いが生じている。

 

ある日、
営業部のエース・山田太陽が持ち込んだ領収書には「4800円、たこ焼き代」。

 

経理からは社内の人間模様が見えてくる?

 

※あらすじは集英社オレンジ文庫HPより引用しました(一部編集)。
http://orangebunko.shueisha.co.jp/book/4086800829

 

 

 

正直ジャケ買いでした。
森若さんよりデスクまわりのゴタゴタ感が好き←

 

読んでいるとき「入浴剤のメーカー」の文字を見て、
前に気になっていた本に『風呂ソムリエ』っていうのがあったなぁ…、
と著者略歴を見たらまんま同じ作者だったのでびっくりしました(笑)。

 

 

 

文体は「――」の多用が気になりますが、
文章の流れとしては読みづらくなかったです。

 

キャラクターは全体的に若者っぽいというか、
軽々しいなという印象の人が多かったですね。
言葉遣いも社会人としてどうなんだろうと疑う部分があります。
ジャンル的にはお仕事小説ですがほとんど20代しか出てません。

 

全4話+エピローグという構成ですが、
なぜか1話目で主役をやったキャラが3話目でも主役。
「社内の人間関係」と謳ったわりにはなんと世界がせまいorz

 

 

 

今回は連作短編ですが各話感想を割愛させてください。
私にはあまりハマらない小説だったようで感想が書けませんでした。

 

 

 

イーブンであるということ


 

 

各おはなしよりも、
印象的だったのは主人公の森若さんのキャラクター。

 

自身も作中で

 

「――あなた、公平なんだか、不公平なんだか、わからないわね」
ドアノブに手をかけていた沙名子は、顔だけでふりかえった。
「わたしはフェアではありません」
イーブンです。
沙名子は一礼して外に出て、ドアをぱたんと閉じた。

 

と言っているように、
彼女は良くも悪くも“イーブン”が好きなんですよね。

 

フェアとイーブン、
それぞれの言葉の意味を調べてみると、

 

フェア(fair)
[形動]
1 道義的に正しいさま。公明正大なさま。
2 規則にかなったさま。またスポーツで、規定の場所の内にあるさま。

 

イーブン(even)
五分五分の形勢。特にスポーツなどで、同点、引き分けであること。

 

※コトバンク(https://kotobank.jp/)を参考にしました。

 

フェアは良いところも悪いところも等しく5:5、
イーブンは全体的・質量的に5:5というイメージ。

 

そう、
彼女にとっては計算さえ合致すればいいのです。
無機質でドライなこのスタンスはなかなか考えさせられました。

 

 

 

対象年齢18歳以下(※個人の感想です)


 

 

タイトルや表紙からして、
経理部に次々と舞いこんでくる不可解なお金の流れを
森若さんがスパッと解決していくおはなしなのかなと
思っていたのですがどちらかというと恋愛小説ですね。

 

オレンジ文庫のターゲット層を考えればわかることですが、
やっぱり20代の私にはちょっと合わないテイストでしたね。

 

女子高生ぐらいまでの読者で、
軽く読むのがちょうどいいと思います。
女性向けの漫画やテレビドラマが好きな人も許容範囲かも。

 

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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
読んだ小説の感想や考察を書いています。好きが高じて元小説家志望なので、一篇の物語のように心躍る記事が書ければ。ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれます。小説の他に哲学、美術、神話などの学術本も好きです。