月別記事一覧:2020年06月
  • 言葉にできない 記事にできなかった小説の感想まとめ【2020年上半期】

    【悲報】2020年上半期もやっぱり確実に好きだけど具体的にどこが好きなのか言葉にできなかった小説が生まれてしまった件 1:佐々木麦 2020/06/30(火)12:34:56:789 ID:sasakimugi 自分の感性と語彙力と読むタイミングの悪さを反省する時間。 例年どおり小田和正「言葉にできない」を脳内再生しながらよろしくおねがいします。 1...

    2020年6月30日

  • 日常小説に需要はあるか? -『傑作はまだ』感想

    「まだふっくらしてるよ。ここの大福、豆が本当にうまいんだ」 私が好きになる小説はいつも決まってなにかを食べている。物語のさして重要ではない場面で、丁寧に、とても美味しそうに。瀬尾まいこ『傑作はまだ』では大福が、主人公の加賀野こと〈俺〉と、生まれてから25年間一度も会ったことのない息子・智をつなぐある種のキーワード、いや、キーフードになっている。「人」を「良」くする、で「食べる」だ...
  • 私の日常のほとんどは私じゃない人たちで成り立っている -『窓から見える最初のもの』感想

    村木美涼『窓から見える最初のもの』を読みました。前回の野崎“まど”からの連想じゃないよ。『箱とキツネと、パイナップル』を読む前からこれおもしろそうとメモしていた小説だったんだけど偶然にも同作者でした。すごくよかった。村木さんはやっぱり美味しい天然水みたいな物語を書く人だなと。 相沢ふたば、藤倉一博、連城美和子、御通川進、4人を主人公にしたミステリーが交互に展開されてい...

    2020年6月18日

  • とにもかくにも小説が好きだ -『小説家の作り方』感想

    野崎まどの小説はおよそ7年前に『なにかのご縁 ゆかりくん、白いうさぎと縁を見る』と続編読んで以来だったけど、『小説家の作り方』もおもしろかった。とにもかくにも私は小説が好きだ。それを再認識させてくれたことに、自分がこの小説と出会って、読んだ意味があったのだと思う。 主人公とは、物語に多大な影響を与える言うなれば最も大切なファクターでしょう? その主人公の、中でも重要な要素...
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佐々木 麦 Sasaki Mugi
小説を書いたり、読んだ小説についてあれこれ考察をするのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、心理学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。