個性的な1冊
  • 感じるな、考えろ。-『動物たちのまーまー』感想

    !ネタバレ注意! 本記事は一條次郎『動物たちのまーまー』に関するネタバレを含む可能性があるため、作品を読了している、または作品のネタバレを承諾する場合のみ閲覧することを推奨します。以上のことに同意したうえでお楽しみください。 最近Huluで「前略、西東さん」観てるんだけど、こないだたまたまZAZYのネタを見たんですよ。そのときちょうど一條次郎『動物たちの...
  • シロクマの投げっぱなしジャーマン -『レプリカたちの夜』感想

    一條二郎『レプリカたちの夜』を読みました。突然ですが、私は子供の頃、父に足首をつかんでそのままブランコのように前後に揺らすかぐわんぐわんぶんまわしてもらうのがめちゃくちゃ楽しくて好きでした。公園にもそういうぶんまわし遊具あったけど今は撤去されちゃったなぁ。鳥かごみたいなやつ。どうしてそんな話になるかというとそういう小説だったからです。投げっぱなしジャーマン。話を聞いた知人からブログタイトル...
  • 常識破りの美しさ 残り80% -『最後にして最初のアイドル』感想

    草野原々『最後にして最初のアイドル』を読みました。久しぶりに平積みではなく棚差しから見つけてきた1冊。初読の作家です。まずはタイトルに惹かれ、早川書房が出すタイトルっぽくないなと不思議に思いながら手にとるとあら表紙がかわいい。色彩の暴力に圧倒されながらあらすじに目を通すと「実存主義的ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSF」という文字。情報の大渋滞。なにこれは。絶対お...
  • 無理難題の舞台で踊れ -『タイトルはそこにある』感想

    堀内公太郎『タイトルはそこにある』を読みました。「担当編集者が繰り出す五つの難題を前に、鬼才はいかなる作品を書き上げたか?」という帯の宣伝文句に惹かれて購入しましたが、うーん、小説技法としての個性や巧さには目を丸くするものの物語性に乏しく思っていたような読後感を得られませんでした。とはいえ、これは私が勝手に期待の仕方を間違えてしまっただけなので感想は責任を持ってしっかり書きます。 ...
  • To be , or not to be … -『憂鬱な10か月』感想

    イアン・マキューアン『憂鬱な10か月』(松村潔・訳)を読みました。主人公がまさかの〇〇という前代未聞の設定に惹かれて手にとらざるをえなかった。古典文学風の趣があり非現実的な物語のように見えるのですが、その一方で人間の本質や本能については嫌になるほどリアルで考えさせられる。万人には決して勧められないクセがありますが設定のユニークさだけに依存しないしっかりした読みごたえのある1冊です。...
  • 『バベルノトウ 名探偵三途川理 VS 赤毛そして天使』(森川智喜 著)

    森川智喜『バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使』を読了。 緋山回です。 前々作の感想を読んでいただければわかるとおり、 私はこの緋山燃という超不憫な探偵のことが好きです。緋山かわいいよ緋山。 記事を読んだ知人から 「緋山君のことしか書いてなかったよ」と指摘があったので、 今回は緋山への愛をところかまわず叫び散らさ...
  • 『トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 VS アンフェア女王』(森川智喜 著)

    ポピュラーなトランプゲーム、神経衰弱。 「神経衰弱」という名前、 子供の頃は神経が衰弱するほどだろうかと その由来を不思議に思ったものですけれど、 先日Twitterでとんでもない神経衰弱を見ました。 その名も「QR衰弱」。 あのQRコードでペアを見つけていく神経衰弱です。 これほど「神経衰弱」の名にふさわしい神経衰...
  • 『ワスレロモノ 名探偵三途川理 VS 思い出泥棒』(森川智喜 著)

    今年1月に兄の結婚式があったのですが、 式の演出で出席者にはそれぞれキャンドルが配布されました。 キャンドルの色は新郎・新婦が それぞれの人をイメージして選んだ色だそう。 私は濃いめのピンク色でした。 好きな色の話なんかしたことないのに、 わかるものなんだなぁとびっくりしました。 まぁ、私は兄の好きな色、さっぱりわかりませんけど...
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Writer
佐々木 麦 Sasaki Mugi
読んだ小説の感想や考察を書いています。好きが高じて元小説家志望なので、一篇の物語のように心躍る記事が書ければ。ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれます。小説の他に哲学、美術、神話などの学術本も好きです。