恋愛
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  • 別々に大切にするということ -『通い猫アルフィーと海辺の町』感想

    レイチェル・ウェルズ『通い猫アルフィーと海辺の町』(西村和美・訳)を読みました。前作『通い猫アルフィーとジョージ』以来約1年ぶりとなるアルフィーとの再会。新刊が出ていたことをじつはまったく知らなくて、たまたま書店で見つけたときうれしさのあまり「おおっ!」と小さく声が出てしまいました。8月の暮れ、夏の終わりに読了が間に合ってよかった。溶けるような暑さの中、行間からそよぐ涼しげな海風が心地よか...
  • 恋が溶けたあたりまえの底 -『完璧主義男に迫られています』感想

    桜川ヒロ『完璧主義男に迫られています』を読みました。書店をぶらぶらしているときたまたま目にして、タイトルを二度丁寧に読み、「嫌すぎる」とちょっと笑ってしまったので購入。まさかのラブコメ。恋愛小説は普段は滅多に読まないんだけど春は無性に恋愛小説とか読みたくなっちゃいますね。去年か一昨年あたりもやっぱり春に恋愛小説でキュンキュンしたくなって、でも読んだのが山本渚『吉野北高校図書委員会』...

    2018年4月20日

  • 問.石ころを動かすのはなにか答えなさい -『お任せ!数学屋さん3』感想

    向井湘吾『お任せ!数学屋さん3』を読了。お待たせしました!『お任せ!数学屋さん2』からおよそ2年ぶりのシリーズ完結編です。前回『あずかりやさん』を読んだときに「そんなことよりポプラ社は数学屋さん最新作の文庫化をだな…」と内心文句を垂れながら検索したら2017年11月には文庫化されていたという。知らなかっただけという。文庫化を待っているとこういうこと(文庫化するあいだに忘れている)が...
  • 最高のラスト 一抹の不安 -『真実の魔術師』感想

    チャーリー・N・ホームバーグ『真実の魔術師』(原島文世 訳)を読みました。今年の1月から読んできた『紙の魔術師』『硝子の魔術師』の続編にして完結編!物語は前作から2年くらい年月が経っているけど、シオニーが相変わらず優秀ゆえに「自分1人でどうにかできる」と過信してどんどん墓穴を掘っていくので、まだまだ青いなぁと年長者はハラハラしながら見守っていました。若さがまぶしい。 ...
  • ガラスのように 強くて 脆くて -『硝子の魔術師』感想

    チャーリー・N・ホームバーグ『硝子の魔術師』(原島文世 訳)を読了。今年1月に読んだ『紙の魔術師』待望の続編です。次回作が3月刊行予定とのことだったのでちょうどいいタイミングで読もうと発売当初早々に購入しておいて大事にじっくり寝かせておいた1冊、さてその中身はというと、率直にいうとめちゃくちゃおもしろかったです。シリーズものって結局1作目が一番おもしろいってパターンになりがちだけど...
  • 推しには幸せになってほしいの -『外資系秘書ノブコの オタク帝国の逆襲』感想

    泉ハナ『外資系秘書ノブコの オタク帝国の逆襲』を読了。3作目が刊行されているの知らなくて書店の平積みで偶然見つけて購入した次第ですが、前作までとタイトルのつけかたが微妙に異なるし、表紙のイラストもいきなりガラリと変わってしまったので第一印象は「パチもん…?」レジに持っていくまでに何度も著者名と出版社確認しました。本物でした。『外資系オタク秘書 ハセガワノブコの〇〇』というタイトル勢...
  • 紙が魅せてくれた美しき女傑譚 -『紙の魔術師』感想

    チャーリー・N・ホームバーグ『紙の魔術師』(原島文世 訳)を読了。表紙に惹かれて前情報なにもないままとりあえず購入しました。中盤なかなか没入できずちょくちょく流してしまったけれど、読後改めてふりかえってみると、なんだかんだおもしろかった。次の小説に行かずこのまますぐ本作再読でもいいなぁ。 『紙の魔術師』のここが魅力的! 魔術が高度な専門技術と...
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佐々木 麦 Sasaki Mugi
読んだ小説についてあれこれ考察するのが趣味です。雑食のつもりですが、ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれがち。小説の他に哲学、美術、異形や神話などの学術本も読みます。