絶望
  • 『イノセント・デイズ』(早見和真 著)

    早見和真『イノセント・デイズ』を読了。数年前に〈このミス〉で見たタイトルの「イノセント(無垢)」にまったく似つかわしくないひたすらに陰鬱とした表紙デザインとあらすじが忘れられず、文庫化したタイミングでいよいよ覚悟を決めて手を伸ばしました。物語としては作中の言葉を借りれば「ステレオタイプ」。日本推理作家協会賞を受賞した作品だそうですが、個人的には物語性ではなくテーマに...
  • 『ゴーストフォビア』(美輪和音 著)

    みなさんには恐怖症がおありでしょうか? 私は物心ついたときから、 どういうわけかとにかく“人工物”が怖い。 テーマパークにある、 建物の中をまわるアトラクションは苦手です。 人形はもちろん空間そのものがもうダメなんですよね。 視線恐怖症もオープンスペース恐怖症も要因かもしれない。 兄が脱出ゲーム好きで、 私も謎解きは好きな...
  • 『わすれて、わすれて』(清水杜氏彦 著)

    みなさんは、 自分の一番古い記憶ってなんでしょう? 私は幼稚園の運動会で父にふっとばされたことですね。 タイヤ引きみたいな、 園児たちはそれぞれ縄のついた横倒しのタイヤに座って お父さんに縄を引っぱってもらってゴールへむかう競技。 私の父は開始と同時に勢いよく縄を引っぱったのですが、 力を入れすぎてタイヤが傾いて私は後方にすっとびました。 ...
  • 『ずっとお城で暮らしてる』(シャーリイ・ジャクスン 著 / 市田泉 訳)

    中学生のとき級友の家へ遊びに行ったら、 自宅内にエレベーターがあって驚いたことがあります。 大きくて立派な邸宅ではあったものの、 自分の家と同じく2階建てだったので 階段で登れるのにエレベーターで…!?とも思いましたが、 冷静に考えると介護用かなにかだったのかもしれませんね。 別の級友は3階建ての家に住んでいました。 許可をもら...
  • 『うそつき、うそつき』(清水杜氏彦 著)

    ネットでたまたま見かけた情報なのですが、人は1日に200回も嘘をつくのだそう。なにそれ。もはや毎日がエイプリルフール。 嘘というのはなかなか不思議なものです。「嘘つきは泥棒のはじまり」「嘘ついたら針千本飲ます」日本には古くからそんな言葉もありますし、童話「オオカミ少年」や「ピノキオ」も嘘をつくとロクな目に遭わないぞ、と子供心にこれはひどいと思える展開で...
  • 『献灯使』(多和田葉子 著)

    前記事更新から少々間が空いてしまいましたが、 難航していた小説ようやく読了したので更新です。 感想を書いていく前に1つだけ。 すでにTwitterでも報告しましたがここでも改めてね、 みなさんにどうしても伝えておきたいことがあります。 『献灯使』の感想記事(編集時間1時間強)ですが、 データが一瞬にして消えました(iДi) ...
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佐々木 麦 Sasaki Mugi
読んだ小説の感想や考察を書いています。好きが高じて元小説家志望なので、一篇の物語のように心躍る記事が書ければ。ユニークな設定やしっかりとテーマがある小説に惹かれます。小説の他に哲学、美術、神話などの学術本も好きです。